先日コンビニに行った時の話。
どこかで聞いた事がある「チンを頼んだらボンされた」という話です。
しかし、今回は私の経験談ではないです。別の人がボンされたのです。
その状況下で、ちょっと過去の自分と重なって感情的になったというお話です。
恋愛マッチング ワクワク
この人、敏感・繊細だ。
午後にコンビニに行った。
普段はあまり昼食は取らないのだが、あまりにもお腹がすいたので近くのコンビニに。
店内をウロウロしてると「カタっ」と音がなった。 ん？
普通の人は、なかなか気づかないだろう。
カップスープが棚の上で傾いて、隣の商品にぶつかった音。
（まぁ、ワタシ以外は気づかないだろう）
そう思った。
過去の記事でもありましたが、繊細・敏感（HSP）の方は、周囲の音に敏感というのも特徴の一つです。普通の人が気にしない音を拾ってしまいます。
と…近くに１人の女性がいた。ハタチくらいだろうか。
何気なく見ているとその人は、その傾いたカップスープを正しく並び直したのだ。
一瞬で
あ、この人…繊細・敏感(HSP)だ…
と思った。
その時は、HSPだなぁと軽く思っただけで特に気にかけなかったが…
気持ちわかるぅ
商品を選んでレジに向かうと、さっきの女性の後ろに並ぶことになった。
後ろ姿…いかにも大人しいそうだな。
（ストーカーじゃないですよ？）
あまり大きな声を出しそうにもないし、自分の意見も言わないようなカンジ。
ワタシが昔「鬱」だったという事。
繊細・敏感がどういうものかも知っているという事。
不思議なもので一目見るだけで、その人がHSPぽいかどうかが分かってしまうのです。
案の定その人は、おとなしかった。
スタッフの「お弁当温めますか？」に対する返事も、か細く「はい…」と。
うわー めっちゃわかるううううう
変な意味でテンションが１人上がった気がする・・（失礼）
そして事件は起こった。
チンじゃなくボン
その女性が買った弁当。
スタッフがお弁当の調味料をはずさないでレンジ入れてしまったのだ。
その結果、当然調味料の袋は破裂。
弁当は調味料まみれの無残な姿で出てきた。
うわー スタッフ、訓練中かよ…
出来ないのは仕方ないけど、サポートつけろよな… マニュアルどうなっているんだよ。
ヒューマンエラーの教育・ＯＪＴ・複数チェックしてんのか？
と、コンビニにいながら心の中で１人で講師を演じ、店の教育システムまで心の中で自問自答。（ある意味これも病気かも）
当事者のスタッフは当然あわてる。調味料まみれになった弁当を持ちウロウロ。
助けを求めに近くの先輩スタッフの元へ。
当然先輩なのだからしっかりと謝罪をして、新しいものを出すのが普通だろう。
しかし、ここからとんでもない事態に。
嫌な予感
先輩が対応したのだが、あろうことかその女性に対しての第一声。
『弁当の底が汚れてしまったのですが…』『今、拭きますのでちょっと待ってください』
はああああああああ？？ 待て待て待て！
『申し訳ございません。交換しますので少々お待ちください』だろ！
調味料破裂してるんだぞっ！ ここのスタッフどうなってんだよ！！
と怒りの感情が自分の心の中に出た瞬間……同時に嫌な予感も走った。
はっ！ 並んでいる女性！
おとなしいコ やんかあ！ ヤバイ！ 嫌な予感！
案の情、その女性の返答。
「あ、ハイ。 それでいいです…」
ちょちょちょちょ！それは無い！ 汚れたんだよ？ 調味料破裂して無いんだよ？
あーもー イライラしてきた！
ホントにイライラしてきた！
いや…
なんかさ…
アレだよ…
…… 昔の…自分を見てるみたいで…さ…
もー我慢ならん
この状況ゆるせん！
と、怒り任せの感情が出てきたその瞬間、もう一つの感情も同時に出てきた。
いや、待てよ。
そのスタッフを怒鳴って解決させるのは簡単だ。
『ちょっと！それはないでしょ！新しいの出すのが普通でしょ！責任者は？！』
と、横から口出すのはスグ出来る。
しかしこの「繊細・敏感(HSP)」 自身は「それ」を望んでいないケースがある。
自分もそうだったが、「自分の意見で相手を苦しめてしまうのが嫌だ」という考えも持っている。
ましてやワタシが叫ぶと「スタッフとワタシに迷惑をかけた」という感情がわいてくるからだ。
わかる人にはわかるし、わからない人にわからない感情なのだ。
そしてワタシは、わかる側の人なのだ。
……ヨシ。
心を落ち着かせて、静かにスタッフに語りかける。
あの～ すみません～ ワタシもコンビニ経験者でさー（大ウソ）
そういう場合ってさ、新しいの渡していいんだよ。
やっちゃったもんはしょうがないし、もしも自分だったらソレを渡されるのって嫌じゃない？
（ワタシの話を聞いて、一瞬見つめあう新人スタッフと先輩スタッフ）
平気だよ。上の人が来たら報告すればいいし。
カメラにも入っちゃってるから、それをそのまま渡したってなったら、ホントに怒られちゃうよ。
大丈夫。このコも怒ってないと思うから。
1分あればスグ用意出来るでしょ？ 幸いお客さんも少ないしサ。
一瞬…時が止まったが、スタッフは動き出してくれた。
新しいお弁当を取り出しレンジでチン。今度はバッチリだ。
温めていた数十秒。前にいた女性は、コッチを見たそうにしていたが見ないようにしている。
その気持ちもわかるわ。
無事に商品を受け取り店をあとにする女性。
まぁ、ワタシにお礼は無い。
いや、小さく礼をしただろうか？ したか・しないかの判断がつかないぐらいの礼。
大丈夫。その気持ちもわかるから。
ワタシもそうだったから
ワタシも会計をすませる。
スタッフは『すいません、なんか…』と言ってきたので、「OK OK。次からやらないようにね。あと報告しっかりと。弁当温める時は『指差喚呼』を忘れずにね」
と、伝わらないヒューマンエラー用語を言ってあげた。おぃ。
コンビニを後にする。すると外で、その女性が待っていた。
『あの… さっきは…』 と言ってきたが、その後が続かない。
それもわかるうううう その気持ち・・
と、心の中で思った瞬間、声に出して言った。
「大丈夫。わかるわ。いろんな気持ち。」
キョトンとする女性。続けてこう言った。
「ワタシもそうだったから。でも変われるよ。同じように困っている人がいたら、助けられる人間になってね。そのうちでいいから」
かっけえええ 自分かっけええええよ（アホ）
その女性は少しだけ頷いて『ありがとうございました』と言って去っていった。
全部が終わってメデタシメデタシ。 と…思ったけど…
少しだけ考えましたよ。あの女性を差し置いて、横から出ていくのが正解だったのかなぁ…と。
深く考えすぎかな。まだ色々考え過ぎちゃう自分もまだまだかな。
なんて思いが、しばらく頭の中でグルグルしてました。
最後に少しHSPの話
世界中に5人に１人はいると言われているHSP。
「おとなしい」と少し違うのです。そういう人が20％いるんだよ、という認識で暮らしていかなければならないのです。
自覚あるなしに関わらず、苦しんでいる人がいるのです。
何も感じない人でも「そういう人」がいる、と思ってくれるとありがたいです。
学校内でも会社内でも「そういう人」「そういう人かも」と思いながら接してあげてください。
宜しくお願い致します。
ということで、
その日のお昼ごはんは、とてもおいしく食べられま…
おーーーーーーーい！！
ちょっとまてええええぇぇぇぇぇ！
「箸」が ついてねぇじゃねーか！！！
あのコンビニスタッフぅぅぅ！
許さん！ヽ(｀Д´#)ﾉ
おしまい。
今回はここまでです。
記事を読んで頂きありがとうございました。
